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日本サルトル学会会報第38号 [研究例会のお知らせ]

Bulletin de l'Association Japonaise d’Etudes Sartriennes N°38 Novembre 2013
日本サルトル学会会報              第38号 2013年 11月

●研究例会のお知らせ

 第31回研究例会が以下の通り開催されることになりましたので、ご案内申し上げます。多数の皆様のご参加をお待ちしております。

日時:12月7日(土) 13:30~17:00
会場:関西学院大学大阪梅田キャンパスK.G.ハブスクウェア大阪 13階・11号室(※)
アクセスマップ(http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html)

受付開始  13:00
研究発表1 13:30~14:30
「読書における共感と距離 『文学とは何か』を中心として」
発表者:赤阪辰太郎(大阪大学大学院)
司会:鈴木正道(法政大学)
(要旨は下記)

研究発表2 14:40~15:40
「ラカンの/とサルトル」
発表者:番場 寛(大谷大学)
司 会:澤田直(立教大学)

合 評 会 16:00~16:50
清 眞人 『サルトルの誕生 ニーチェの継承者にして対決者』 (藤原書店、2012年)
司会:生方淳子(国士舘大学)

懇 親 会  17:30 (会場近くの店を予定しております。)

本会は非会員の方の聴講を歓迎致します。事前の申し込み等は一切不要です。当日、直接会場へおこし下さい。聴講は無料です。

発表要旨

赤阪辰太郎「読書における共感と距離 『文学とは何か』を中心として」

 本発表は、サルトルが1940年代の著作において、読書行為を問題とする際に用いるrecul esthéthique概念を中心的に扱う。発表者は、この概念が読者と文学作品とのあいだにあらかじめ設定される距離を意味するのではなく、距離の発生を問題化する際に導入された概念である、と主張する。
 上の主張を、以下の2つの観点からの考察を通じて裏付けする。①読書行為における共感sympathieについてのサルトルの議論を参照する。発表者は、サルトルのいう共感を、作品の信憑という水準から、作品から適切な距離をとりながら作品について評価を下しうる立場へと移り変わることで到達できるものであると主張するだろう。この移行の過程にrecul esthéthiqueが関連する。②『存在と無』において用いられるrecul néantisantが静的な距離ではなく、距離を発生させるという意味で動的な概念であることを示し、両概念の共通点と違いを明確化する。そのなかで、サルトルがreculという語にもたせた含意を明らかにする。
 発表の後半では、戦前の著作である『想像力の問題』と戦後に刊行された『文学とは何か』に見られる論述の差異に着目し、読書行為の構造についての共通点を指摘すると同時に、読書を通じて出会う対象について差異があることを示し、サルトルの読書行為論の発展の過程を辿る。

●GES国際サルトル学会から発表公募のお知らせ

Groupe d’Etudes Sartriennesから以下の要領で発表の公募がありましたので、お知らせします。関心のある方は奮ってご応募ください。テーマの詳細は日本サルトル学会のホームページに掲載します。

Appel à communications

Le Groupe d’Études Sartriennes se propose, pour son colloque annuel qui aura lieu les 20 et 21 juin 2014 à la Sorbonne, d’organiser une série de conférences sur les thèmes suivants :

1. Philosophie : Le rôle de l’exemple dans la pensée de Sartre
2. Littérature : Sartre, un théâtre en situation(s)
3. Varia

Les propositions de communication sont à faire parvenir à l’un des secrétaires du GES pour le 31 janvier 2014. Les communications ne devront pas excéder 30 mn.

Prière de faire parvenir vos propositions de communication (titre et résumé en un paragraphe) à l’adresse électronique personnelle des secrétaires, et non à l’adresse du GES. En cas d’envoi postal, merci de les adresser à Florence Caeymaex.

Président du GES :
Michel Contat

Secrétariat du GES :
Alexis Chabot

Florence Caeymaex )
7, Pl. du XX août (A1) 4000 Liège (Belgique)

●理事会からのお知らせ
日本サルトル学会では、発表者を随時募集しております。発表をご希望の方は、ajes.office★gmail.com(★を半角の@に直してください)までご連絡下さい。なお例会は例年、7月と12月の年二回行われております。

(※)先に郵送された紙版の会報では「関西学院大学」が「関西大学」になっていました。お詫びして訂正いたします。
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